子どもの語彙力・読解力を伸ばす家庭習慣とおすすめ本10選

未分類

子どもの語彙力・読解力を伸ばす家庭習慣とおすすめ本10選

「うちの子、言葉が少ない気がする…」
「読解問題になると急に点が取れなくなる…」

このような悩みは、国語だけでなくすべての教科に関わる「語彙力」と「読解力」の課題から来ている可能性があります。


目次

語彙力と読解力は“学力のエンジン”

小学校以降、すべての教科は「読む」「理解する」「表現する」力が求められます。

たとえば…

  • 算数:文章題の意味を読み取る
  • 理科:観察記録を読み、結果を説明する
  • 社会:資料を読み取り、自分の意見を述べる

このように、教科書の内容や設問の意図を読み解く力、すなわち読解力と、
そのための語彙力(知っている言葉の数・使える幅)がなければ、正しい理解もアウトプットもできません。

 


近年、語彙力・読解力の低下が指摘されている

文部科学省の調査でも、

「教科書は読めても、その意味や背景を十分に理解できていない子が増えている」
「子ども同士の語彙の格差が広がっている」

…といった結果が出ています。

特に近年は、

  • 短文・会話中心のSNS文化
  • 映像や動画による受動的な情報摂取
  • 家庭での読書時間・会話時間の減少

などが要因として挙げられ、語彙が増えない・読解に苦手意識を持つ子が増えてきています。

 


語彙力・読解力は、家庭で伸ばせる

では、塾に通わないと語彙力は伸びないのでしょうか?
答えはNOです。

むしろ、語彙力・読解力は日常の中でこそ自然に育つ力
家庭での会話・読書・ちょっとした遊びや習慣の中に、伸ばすチャンスがたくさんあるのです。

この記事では、

  • 語彙力・読解力をぐんぐん伸ばす家庭習慣10選
  • すぐに使える“言葉がけの工夫”
  • 年齢別・おすすめの本10冊(家庭読書習慣に最適)

をわかりやすくご紹介していきます。

「読み書きが好きになる」「言葉の力が伸びる」家庭の環境を、ぜひ今日から一緒に整えてみましょう。

 


次の章では…

第2部:語彙力・読解力を育てる家庭習慣10選をお届けします。

「今日からすぐできる」実践的な工夫を、具体的な声かけ例つきでご紹介します。

 


習慣①|毎日の「3行日記」で語彙と思考を言葉にする

1日1回、自分の気持ちや出来事を3行で書く「3行日記」は、語彙・文の構成力・要点整理力を育てる最高の習慣です。

◎やり方

  • 毎晩、寝る前に「今日のこと」「楽しかったこと」「頑張ったこと」などテーマを決めて書く
  • 親子で交換日記形式にするのもおすすめ

◎声かけ例

  • 「今日一番心が動いたのはどんなときだった?」
  • 「それを言葉にすると、どんなふうに書けるかな?」

◎期待できる効果

  • 思ったことを言語化する力がつく
  • 自分の体験を客観視する力が育つ

◎補助アイテム

  • 「3行でOK!小学生用日記帳」
  • 自作テンプレート(時間・出来事・気持ち)

 


習慣②|読み聞かせを「声に出す読書」へステップアップ

幼児期にしていた読み聞かせを、小学生では「自分の声で読む」ステージに変えることで、語彙と理解が定着します。

◎やり方

  • 1日1話、好きな本を声に出して読む
  • 読んだ後に「どう思った?」と会話に発展させる

◎声かけ例

  • 「この言葉、どういう意味だと思う?」
  • 「ここ、〇〇ちゃんだったらどうする?」

◎効果

  • 音読で語彙のインプット+読解力アップ
  • 感情や背景への想像力が養われる

◎おすすめ本(例)

  • 『こども日本昔ばなし』シリーズ
  • 『声に出して読みたい日本語』(小学生版)

 


習慣③|「語彙クイズ」で遊びながら言葉を増やす

ゲーム感覚で語彙を増やすと、言葉が“楽しい”ものになり、記憶にも残りやすくなります。

◎やり方

  • 毎日1語、新しい言葉をクイズ形式で出す
  • 「類語」「反対語」「使い方例」を一緒に考える

◎声かけ例

  • 「“感動”って、どんなときに使う言葉かな?」
  • 「“必死”の反対の言葉ってなんだろう?」

◎効果

  • 語彙のネットワークが広がる
  • 言葉の使い分け・ニュアンス理解が深まる

◎補助アイテム

  • 語彙カード(市販 or 自作)
  • 『ことばのワークドリル』シリーズ

 


習慣④|「おはなしづくり」で創造力+語彙を伸ばす

親子で交互にストーリーを作る「おはなしごっこ」は、言葉の使い方と論理のつなぎ方を自然に学べる遊びです。

◎やり方

  • 親子で1文ずつ交代で話を続けていく(例:「ある日、うさぎが…」)
  • 絵を描いて「絵本ごっこ」にしても◎

◎声かけ例

  • 「次はどうなったと思う?」
  • 「“びっくり”ってどんな言葉で表せるかな?」

◎効果

  • 場面展開を考える論理的思考が育つ
  • 接続詞や感情語の語彙が豊かになる

◎補助アイテム

  • オリジナルストーリーカード
  • 「5コマ漫画で物語づくり」教材

 


習慣⑤|家族の会話に“ことばのテーマ”を加える

日常会話に「テーマ」や「問いかけ」を加えると、会話の質と語彙の幅が一気に広がります。

◎やり方

  • 食事中や移動中に「今日の気づき」「一番驚いたこと」などをテーマに話す
  • 自分の気持ちや理由も一緒に表現させる

◎声かけ例

  • 「なんでそう思ったの?」
  • 「“〇〇”って言葉、他にどんな言い方があるかな?」

◎効果

  • 自分の考えを言語化する練習になる
  • 語彙の“使い分け”感覚が身につく

◎補助アイテム

  • 「話題カード」や「問いかけトランプ」

 


習慣⑥|「疑問ノート」で思考と言葉のストックを作る

子どもが「なんで?」「どうして?」と思ったことを自由に書ける「疑問ノート」は、語彙と論理をつなぐ土台になります。

◎やり方

  • 1日1回、気になった言葉や疑問を自由に書く
  • 親子で一緒に調べて、分かったことも書き足す

◎声かけ例

  • 「“けんちく”ってどんな仕事だと思う?」
  • 「“ふしぎ”だと思ったこと、ノートに書いてみよう」

◎効果

  • 「知りたい→調べる→言葉にする」の思考習慣がつく
  • 語彙の定義や使い方を深く理解できる

◎補助アイテム

  • 「わかったことノート」(学研)
  • ことば調べ辞典(例:ポプラディアなど)

 


習慣⑦|「寝る前10分読書」で“言葉の貯金”を毎日コツコツ

寝る前の読書タイムは、集中力も高く、語彙のインプットに最適な時間です。

◎やり方

  • 毎晩、決まった時間に10〜15分の読書習慣をつける
  • 親も一緒に本を読む姿を見せると、効果倍増

◎声かけ例

  • 「この言葉、今日覚えたね! 明日も使ってみよう」
  • 「今日の本の中で一番気に入った言葉、なに?」

◎効果

  • 語彙が無理なく毎日インプットされる
  • 文章構造や表現のパターンが自然と身につく

◎補助アイテム

  • 読書記録カード(図書館風のチェック表)
  • 「寝る前10分シリーズ」など短編集

 


習慣⑧|「辞書ひき学習」で語彙を自分で獲得する習慣を

自分で調べる→書く→定着する、というサイクルが自然とできるようになるのが「辞書ひき学習」の魅力です。

◎やり方

  • わからない言葉を辞書で調べ、調べた回数を記録
  • 1ヶ月で何語調べたかチャレンジ形式にする

◎声かけ例

  • 「この言葉、調べてみようか!」
  • 「一緒に“ことばの探偵”になってみよう」

◎効果

  • 調べる→理解→使う、の流れが定着
  • 辞書の活用力+情報リテラシーが育つ

◎補助アイテム

  • 小学生向け国語辞典(例:ドラえもん辞典など)
  • 「辞書ひき学習ノート」

 


習慣⑨|感情語・表現語を“遊びの中”で意識させる

気持ちや表現を言葉にすることで、語彙のバリエーションが一気に増えます。

◎やり方

  • カードや絵を使って「どんな気持ち?」を言語化
  • 日常会話でも感情語に置き換える遊びを取り入れる

◎声かけ例

  • 「この絵、どんな気持ちに見える?」
  • 「“うれしい”以外の言葉で言ってみて!」

◎効果

  • 感情理解+表現語彙が豊かになる
  • 自分の思いを他人に伝える力が育つ

◎補助アイテム

  • 「こころの言葉カード」
  • 感情を表すイラスト絵本

 


習慣⑩|「ことばのボードゲーム」で遊びながら定着

言葉を使うボードゲームは、楽しく競いながら語彙を増やす最高の方法です。

◎やり方

  • しりとり・連想ゲーム・語彙しばりゲームなどを家族でプレイ
  • ルールを子どもが工夫することで、読解・論理力もUP

◎声かけ例

  • 「“か”から始まる“食べ物”だけでしりとりしてみよう!」
  • 「この言葉、別の言い方で表すと?」

◎効果

  • 語彙の定着+活用力が楽しく身につく
  • ルール理解・創造性・論理性も同時に育つ

◎補助アイテム

  • 『もじぴったん』『言葉のドミノ』『ことばの王様』など市販ゲーム

 


年齢別・目的別!語彙力・読解力を伸ばすおすすめ本10選

ここでは「幼児」「低学年」「中学年〜」それぞれに合った、語彙や読解力を伸ばすのに効果的な本を紹介します。

◎幼児(3〜6歳)におすすめ

  1. 『だるまさんが』シリーズ(かがくい ひろし)
    音の繰り返しが楽しく、言葉のリズム感を育てる。
  2. 『くっついた』(三浦 太郎)
    言葉とイメージの一致を自然に体験できる一冊。

◎低学年(小1〜2)におすすめ

  1. 『どっちがへん?言葉のパズル』
    語彙力と語感を遊びながら鍛えられる。
  2. 『おしりたんてい』シリーズ
    謎解きを通じて語彙+読解力+論理的思考も養える。

◎中学年〜高学年(小3〜)におすすめ

  1. 『かいけつゾロリ』シリーズ
    軽快なテンポと語彙の幅広さが特徴。
  2. 『10分で読める伝記』シリーズ
    短時間で読解力+背景理解が深まる構成。
  3. 『こども大辞典』(ポプラ社)
    辞書ひき学習に最適。イラスト付きで理解が進む。

◎すべての年齢でおすすめの読書補助本

  1. 『読書ノート』(くもん)
    感想・印象的な言葉を書き留めて語彙の定着へ。
  2. 『ことばのえじてん』(岩崎書店)
    “気持ちを言葉で表す”練習にぴったり。
  3. 『イメージでわかる国語辞典』(学研)
    語彙+図解で「言葉の意味のネットワーク」が育つ。

 


読書・語彙力アップを習慣化する3つのコツ

  • ①読書を「特別なこと」にしない
    「歯みがきと同じように」読書を日常に。
  • ②親子で「共有」する
    「何を読んだ?」「どうだった?」の会話が継続のカギ。
  • ③語彙は“使って”覚える
    学んだ言葉をゲームや作文、会話で使ってみよう。

 


よくある質問(Q&A)

Q1. 読書が苦手な子でも大丈夫?
A. 最初は絵が多めの本や、読んで聞かせるスタイルでOKです。まずは「楽しい!」という感覚を育てましょう。
Q2. 漢字や語彙が難しいと読まなくなります。
A. 年齢より下のレベルの本を選ぶのも◎。「読めた!」という達成感を優先すると意欲が育ちます。
Q3. 語彙力って結局どう評価すればいいの?
A. 日々の会話や作文に「新しい言葉」が自然に出てきていれば、十分成長しています。

 


まとめ|毎日の小さな習慣が、大きな言葉の力になる

語彙力・読解力は、家庭でのちょっとした工夫と声かけで大きく伸ばせる力です。毎日5分の習慣でも、半年後には子どもの言葉が見違えるほど変化します。

本記事で紹介した「10の家庭習慣」や「おすすめ本」を、ぜひ明日から取り入れてみてください。子どもの未来に大きな力を与える、最高のギフトになるはずです。

ぜひブックマークして、いつでも実践できるようにしておいてくださいね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました